【詳細説明】高額療養費の見直しについて

厚生労働省では、令和7年度予算編成のなかで、年々増加する高額療養費について、段階的に自己負上限額を引き上げる方針を固めました。

内容としては、

①令和7年8月より、各所得区分ごとの自己負担上限額を段階的に引き上げる
②令和8年8月より、外来特例を見直す

というものです。

出典:厚生労働省保険局「第192回社会保障審議会医療保険部会」資料より
出典:厚生労働省保険局「第192回社会保障審議会医療保険部会」資料より

分かりづらい内容ですので、①について、以下のサイトを引用して説明すると、

https://www.nhk.or.jp/shutoken/articles/101/017/83

・令和7年8月から、自己負担額の上限を引き上げる。具体的には、

▼年収370万円から770万円の場合は、負担の上限額を今より8000円余り引き上げて8万8200円程度
▼年収770万円から1160万円の場合は、2万円余り引き上げて18万8400円程度
▼年収1160万円以上の場合は4万円近く引き上げて29万400円程度

するなどとしています

そしてここからが重要で、
・2026年8月からは、年収の区分をさらに細かくした上で、2026年と2027年の2段階で上限額を引き上げ、例えば

▼年収650万円から770万円の場合は、最終的に13万8600円程度
▼年収1650万円以上の場合は44万4300円程度にする

としています。

出典:厚生労働省保険局「第192回社会保障審議会医療保険部会」資料より

要するに、非課税世帯の負担増はそこまで多くはありませんが、現役世代、特にに年収370万円を超える世帯については、最大で56,500円の自己負担の増加となります。

もう少し詳しく説明すると、

50代で年収600万円の患者さんが、月の医療費が100万円かかる場合、
現在→       87,430円
令和7年8月から→ 95,620円
令和8年8月から→107,440円
令和9年8月から→119,620円
の増額となります。
(テレビ朝日「羽鳥慎一のモーニングショー」令和7年2月19日放送の内容より引用)

この見直しは、本来受けることができる医療を、自己負担が高くなることから、受診を控えることが発生するおそれがあります。特にがん患者や、高度先進医療を受けている患者にとっては、その選択が

「死」

に直結する可能性がある、ありえないものです。

これについては、当事者団体などがかねてより、反対の表明をしています。

・全国保険医団体連合会

・全国がん患者団体連合会(全がん連)が緊急署名を行った記事
https://www.m3.com/news/open/iryoishin/1256086

・全国ソーシャルワーカー連盟の声明文(日本社会福祉士会HPより)
https://www.jacsw.or.jp/information/2025-0210-1750-9.html

また自治体の首長も異例ともいえる反対の意思を示しています。
島根県知事は定例記者会見で「国家的殺人未遂」と痛烈に批判しています

島根県知事 2025年2月18日 定例記者会見(切り抜き)

立憲民主党では、この制度見直しの凍結を求めて、「高額療養費自己負担引上げ凍結法案」を衆院に提出しました

「高額療養費自己負担引上げ凍結法案」を衆院に提出 – 立憲民主党
出典:立憲民主党HP

また、2月13日の衆議院予算委員会において池田真紀議員がこの点について質問、追及しています。

https://www.instagram.com/reel/DGJYMkyho_-/?utm_source=ig_web_copy_link&igsh=MzRlODBiNWFlZA==
(出典:池田まきインスタグラム リールより)

そして町内でもこの制度見直しの凍結を求めた請願の提出に際し、わたくしは紹介議員となりました。

当別町議会議長に請願を提出

わたしは今回の問題は大きく2つあったと考えています。

当事者からのヒアリングをしっかりと行わない等、提示までプロセスをあまりにも省略しすぎたこと

そして

②持続可能な制度への見直しについて、受給している患者自身への負担増を求めたこと

心身、そして経済てきに苦しむ患者に対し、しっかりと向き合って制度設計を行わなかった責任は極めて大きい。そしてこともあろうに、その患者から費用を吸い上げようとするその行為は、悪手であると言わざるを得ません。

まずは現行の見直し案の凍結を求めますそして、当事者にしっかりと向き合い、持続可能な制度の再設計を改めて望みます。

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