「災」を考える①地震に「そなえる」

みなさんこんにちは。角田です。
9月19日から23日にかけて道外に赴きました。
今回は私費視察と政党関係の用務でしたが、

そのなかで、タイトルにある

「災」

について、しっかり学びを得た視察を3か所行いました。

まずは地震を分析し、地震に備える研究施設、

防災科学研究所 兵庫耐震工学研究センター

を尋ねました。

1995年兵庫県南部地震で、今までの構造物の耐震性の評価方法を見直す必要が認識され、その方向性の一つに、構造物の破壊過程を調べることが重要とされました。そのためのデータを取得するために、2005年4月からの研究開始に向けて建設された実験施設が、本研究センターの実大三次元震動破壊実験施設(E-ディフェンス)です。

実験する振動台の広さは、

15m×20m
2台のクレーンで、建物をここで建設して、実際に建物を揺らして、地震発生時の建物破壊のメカニズムを観測します。

E-Diffence外観
2台の巨大クレーン

振動は油圧で発生し、三次元(前後、左右、上下)の揺れを起こします。過去に起きた地震の振動データを再現することも可能です。

でかっ!
地震を再現するダンパー
これも揺れを再現する装置
油圧のパイプライン
発動機
実験用建物。これを内部で建設して、構造物をつくります。

施設詳細は、HPに詳細が掲載されているので、そちらをご覧ください

防災科研|E-ディフェンス(各施設の紹介) (bosai.go.jp)

施設見学後、レクを行いました。
施設利用は主に、
① 研究所単独
② 研究所と民間との共同研究
③ 民間への貸与

といった形で利用されています。また、最近は耐震構造や免震構造の研究だけでなく、南海トラフ地震対策の測定ケーブルの研究に使われることが多いそうです。
過去は「耐震」を目指していたが、その後「免震」の研究に使用する度合いが増えている。だが、燃料費高騰もあって実験実施も少なくなってきているそうです。(要は予算がつかない)

そのなかで担当者が話していたのは、

「神戸も大震災が起きるまで、地震は来ないものと思っていた
「地震を契機に注目度は高まるが、やはり風化していく
「万が一に備え、実験成果を世に示すことで、少しでも減災に役立てられれば、この施設の価値はあると感じている」

とのこと。

地震。

本当にいつ来るかわかりません。明日なのか、今日なのか、もしかしたらこの後すぐに起きるかも。
そのような備えも、しっかりと行う必要があることを感じた視察でした。

防災科学研究所はこのほか、つくば、新潟県長岡、山形県新庄に実験施設があり、とくに長岡、山形は雪氷の実験施設であるとのこと。

当別は暴風雪の町なので、そちらのほうも機会があれば視察を入れたいと思います。

所在地・アクセス|防災科研について|防災科研(NIED) (bosai.go.jp)

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